男性がん総合フォーラムに行ってきました
先日、東京神保町で男性がん総合フォーラムに行ってきました。
NPO法人の腺友倶楽部さんが主催となって毎年開催されているものです。
午後から予定があったので最後まで参加はできませんでしたが、
自分の専門領域でない部位の癌を知ることも
患者さんたちがどういったことで悩んだり、解決をしてきたかを
知りたいと思い参加したのでした。
今回は前立腺癌や精巣癌など男性特有の病気であったり、
逆に男性では珍しい思われる男性乳癌などについて
がんサバイバーのみなさんの体験談や今後の展望などを
聞かせていただきました。
私の担当していた消化器系の癌と違い予後のよいとされるものが多いのですが、
当然ながら告知の衝撃や闘病中の悩み、苦しみ、葛藤はたくさんあったと思います。
今まさにがん治療をされている人にとっても、まだ病気について知らない人にとっても
とても貴重な時間であったのではないかと思います。
現在様々な分野で癌の治療も進みつつあります。
癌=死ではないという時代になりつつあると思います。
対談を聞いていると日本の医療の情報不足や
専門とする科など医療者同士の連携の難しさも
課題としてあるのではないかと思いますした。
また、医療現場だけでなく患者さんを交えた話し合いによって解決できることも
多々あるのではないかと考えました。
一昔前、治療に関しては先生にお任せしますという患者さんは
多かったのではないかと思います。
自分にわからないことなのでお任せするしかない
といった考えだったのではないかと思います。
しかし、現在は違います。
日本だけでなく、自分で探せば世界の情報だってわかるのです。
最新のことでも医師が知らないことでもわかるようになる時代になったのです。
そうであるならば、自分がどうしていきたいか、医師や家族と積極的に話し合い、
治療を進める必要があるのではないかと思っています。
もちろん医師や現代医療を否定しているわけではありません。
医療機関だからこそ、新しい情報も入ってきますし、
各自で臨床研究をしているところも多くあります。
海外の事例であっても、日本人に合うかわからないこともあるでしょう。
医師は標準治療に基づき治療を行い、その人の体の状態に応じて
個々に対応をしています。
ですから常に対話が必要であると思っています。
また、医療が進んだとはいえ治療ばかりが優先されると、
患者さんの気持ちは置いてきぼりになることもあります。
治療に関して聞きたいことが聞ける、疑問に答えてもらえる
また体の変化や今後についての不安を相談できる
そういった時間や場所は常に必要です。
私の経験でしかありませんが、大きな病院では治療が優先されてしまいがちで
心のケアまで手が回らないと感じることが多かったです。
そういった自分のできなかった思いを解消するためにも
改めて癌について、こころについて学んでいきたいと思っています。