ヘテロクリニックの日記

病院勤務医時代に、今の医療体制では患者さんも医療者も幸せになれないのではと感じ、誰もが笑って幸せに生きる医療を届けるべく自由診療を開始しました。癌治療、緩和ケア、訪問診療などの経験を活かし、病気による人間関係、現在の医療問題、就労問題などを楽しく書こうと思います。

肥満の原因、もしかして?

先日、ある記事を見ました。

イギリスでは以前から肥満の人が増えていたようですが、

肥満の方が過去最大になったとありました。

その記事には肥満対策として以前から食事療法などをしているものの

メンタル的な問題で根本解決が難しいと書かれていました。

 

肥満。

確かにどこの国でも増えているように感じます。

何もしなくて肥満になるというケースはなかなかレアです。

(薬の副作用、ホルモンの異常、遺伝子疾患などでなる場合はあります。)

多くの場合は必要以上に食べることが原因です。

消費量に対して摂取量が多いのです。

以前よりも日常の活動が少なくなり、筋肉量が低下してということもありますが、

やはり食物が溢れ、簡単に食べられる環境になっていることも要因でしょう。

 

ですから食べ過ぎることに対する対策が必要です。

先ほどイギリスの記事にもありましたが、

多くの病院では、食事療法といってカロリー制限や調理法の工夫や

食べ方の指導などがされています。

しかし、一定数肥満が改善される人はいるものの、肥満の人の数が減ってはいません。

そうであれば、別の対策も考える必要がありそうです。

 

ではなぜ食べ過ぎるのか。

どういった時に食べ過ぎるのか。

そういう視点で考えたほうがよさそうです。

つまり食べる行動が何によって促されてしまうのかを検証していき、

促される事柄を改善してみてはどうでしょう。

 

特別お腹が空いていないのに、なんとなく何かをつまんでいることはありませんか?

それはどんな時でしょうか?

 

寂しい時、不安な時、どこか満たされない思いがある時

睡眠不足の時、禁煙中(口さみしくて)

女性であれば生理の時もそうかもしれません。

(生理中であればホルモンの影響もありますが)

大抵、無意識に食べていることが多そうです。

 

極端に思われるかもしれませんが、過食症の場合、

自分が愛されていないように感じたり、

いつも満たされていないような感覚があり、

食べるという行動に走ると聞いたことがあります。

愛されたい欲求を食欲で満たそうとしているのかもしれません。

また、喫煙は食べるという行為ではありませんが、

何かを口にするといったところでは似ているかもしれません。

イライラした時、タバコ吸って気分転換を図る人も多いのではないでしょうか?

禁煙すると、途端に体重が増えた経験がある人もいるでしょう。

 

寂しかったり、イライラしていたり、

何かを自分の思いを誤魔化したい時に食べていることが多いのです。

 

ですから、この原因を改善することが得策です。 

 

イライラしているのであれば、どうしてイライラしているのか。

愛されていないと感じるのであれば、どうしてそう感じるのか。

一度自分自身の感情と向き合うことが必要だと思います。

 

私自身、ストレスがたまるとよく食べます。

仕事が立て込んだり、自分のペースで仕事ができずにいる時

嫌なことを言われてむしゃくしゃした時

悲しい出来事があったけれど、仕事に支障がないように平然としている時

本当に無意識にしているので、驚くこともあります。

日常で感情を出すことを押さえ込んでいる代償であると思います。

 

多くの人は自分の中に感情を溜め込んでいます。

人にイライラしたところを見せないように取り繕ったり、

悲しいことを我慢して平穏を装ったり、

感情を見せないように頑張っているのです。

 

でも、それが過剰な食行動につながるのであれば考えものです。

 

改善としては、自分の感情をきちんと見つめることです。

どうしてイライラしたのですか?

どこかで自分の気持ちを吐き出せ、整理できるところはありますか?

どうして悲しかったのですか?

悲しみを打ち明けれれる人はいますか?

 

もし、本当に肥満を改善したければそういったことを見つめるのも

一つの手段です。